特別賞
日本草木研究所 / 特別賞
合同会社山伏
概要
日本草木研究所は、日本の木々や名も知れない野草たちが当たり前に食卓や生活の中に関わる日常の実現のため、全国の里山に眠る植生の可能性の発掘を行っています。全国各地にパートナー提携している山をもち、独自の原材料調達をはじめ、日本の原始的な食用植物資源の価値化の実現、それに伴う地方産業の活性化や持続可能な食材供給、新たな国際競争力の確保を目指しています。全国の里山に入っては、蒐集・記録・発表を繰り返し、おいしい価値化を試行する研究機関です。
プロジェクトの説明
日本の里山には海外のスパイスやハーブに劣らぬ原生植物たちがたくさんあります。例えば、フウトウカズラという日本の山の胡椒や、ニッケイといった和製シナモンの木、そしてヒノキや杉や黒文字といった香りの名木たち。しかしながら「里山植物資源=建材」といったイメージがつよく、里山植物資源を食の観点から見直すプロジェクトはほぼ存在していません。日本草木研究所では、そうした里山植物資源がもつ価値に注目し、新たな付加価値を与え、ジンやシロップ、塩などの商品を発表しています。
審査員コメント
岩岡 孝太郎
株式会社飛騨の森でクマは踊る 代表取締役 CEO
特別賞
木材生産のための林業では、人や重機を入れるために邪魔となる下草や低木は刈り取りられ、丸太以外の樹木の枝葉と共に林地残材として森に残される。林地残材が森の更新や環境にとって悪影響を及ぼすことあるが、搬出して利用するにはコストが見合わないため未解決なことが多い。日本草木研究所の活動は、対象も量的にも林業との共存(可能な)関係にあり、地域の人たちとの協働を生み出すことで、産業と食文化両方の多様性を目指す姿勢が「ボトムアップ」なので、今後日本各地あるいは世界中の森からどんな美味しさが生まれるてくるのかとても楽しみである。
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