アーバニズム賞
GOOD CYCLE BUILDING 001
淺沼組名古屋支店改修PJ
株式会社淺沼組+株式会社川島範久建築設計事務所
概要
総合建設会社・淺沼組による『GOOD CYCLE BUILDING』のフラッグシップとして、築30年の自社ビルを環境配慮型ビルへリニューアルした建物。既存躯体を活用し、自然の光・風へのアクセシビリティを高める改変を行うとともに、土や木などの自然素材を最大限活用。人にも地球にもよい循環の中に建築を位置づけ直す試みである。
プロジェクトの説明
従来のスクラップ&ビルドから脱却し、ウェルネスと資源循環も意識した「環境配慮型リニューアル」に取り組むことが、自然との新たな共生の形が求められる地球環境時代における建設産業の社会的役割だと考えた。本件では、自然の光や風へのアクセシビリティを高め、土・木・緑を積極的に取り込み、快適な環境を実現。また、有害な化学物質を含まない材料を使用し、循環使用を前提に設計、社会的に公正なプロセスで生産され、回収・リユースにも耐える品質を求めた。建築物をマテリアルフローの通過点、材料貯蔵庫として捉え、新たに加えた木や土などの自然素材と、既存および加えた人工素材とを分離可能にデザインし、それぞれが寿命を終えた後に素材として回収でき、自然素材は再利用されるか土に還り、人工素材は出来る限りアップサイクルされ、産業界の循環に戻す、循環型社会の構築に向けた都市の新たなマテリアルフローの要としての建築をめざした。
審査員コメント
岩岡 孝太郎
株式会社飛騨の森でクマは踊る 代表取締役 CEO
アーバニズム賞
都市の中の建築の合理性とは何であるか?個々建築が人工的な快適さを実現した結果、都市の環境を犠牲にしてきたように思う。このオフィスビルプロジェクトは、これまで地方に任せていた素材生産・循環のプロセスを都市の中で引き受けることで、都市空間を健全にし、建築前後の都市と地方の結びつきを明らかにしようとしている。
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