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crQlr Awards 受賞プロジェクト53点を発表!
過去最多の世界30カ国、131プロジェクトから選ばれた受賞プロジェクトを公開!
crQlr Awards チェアマン Kelsie Stewartからの総評コメント
まず最初に、crQlr Awards 2022にご応募いただいた皆様、そして審査員の皆様の専門知識とサポートに、心から感謝申し上げます。循環型経済の実現に向けて点と点を結んでいくには、創造性と変革を後押しする連携が必要ですが、今年の受賞プロジェクトにはその両方が反映されていました。
今年はボトムアップ思考、トレーサビリティ、透明性をもった様々なプロジェクトを多くみることができました。これらは循環型バリューチェーンにおける機会を見出す重要な役割を果たしています。
受賞プロジェクトには、廃棄物を資源として捉えていくパーパス・ドリブンな活動、モジュール式に統合していく技術、教育やアート体験をさらに豊かにする活動、また、新しい価値創造につながるカッティングエッジな炭素吸収手法などがありました。
crQlr Awards 2022の受賞プロジェクトからは、よりオープンで公平な循環型社会へ向かっていく兆しが感じられます。ぜひ深く掘り下げていただき、成長していく循環型社会における教訓やヒント、新たな機会に繋げていただければと思います。
特別賞 「FabCafe Global Prize」 受賞プロジェクトについて
コミュニティのための「ボトムアップな活動」に敬意を表すために。
カテゴリやコミュニティの大小を問わず、コミュニティが持つ課題を解決するために生まれた活動・プロジェクトを募集し、4点を表彰しました。
FabCafe Global Prize審査員/FabCafe創設メンバー、株式会社飛騨の森でクマは踊る 代表取締役 CEO 岩岡孝太郎からのコメント
審査会を通じて、審査員それぞれが多くの課題と解決策について学ばせてもらいました。まずは応募いただいたすべての人たちに対して感謝を伝えたいと思います。皆さんにも応募された活動を知ってもらうことで、特別賞が掲げた「ボトムアップな活動にスポットライトを当てる」という目的は果たせるのではないかと思います。
全体として、食品や衣服など廃棄物問題に対する取り組みが多かった印象があります。循環型社会への移行の加速が求められる中、未だに大量生産・大量消費社会の構造から脱せてない現状に大きな危機感を覚えました。
特別賞では審査基準「2. コミュニティから始まり、持続される」に焦点が当てられました(逆に言えば「1. 地域資源の活用」「3. 天然資源の再生」はほとんどの活動がクリアしていました)。
開発プロセスを開くことでコミュニティを成長させる「Fair, circular solar panel」、地域の問題を機会創出に変えてコミュニティに還元する「Sargablock」、各地に研究所を置くことで地域ごとのコミュニティと協働する「日本草木研究所」、この3つは異なる象徴的なコミュニティへのアプローチを取っています。
そして、物質的な循環ではなく教育という手段でコミュニティの持続を目指している「Casa Gallina」は、私たちが取り組むべき課題は資源循環だけではないことを示しています。以上4つの活動が持つアプローチに学ぶことで、地域の課題を複合的に解決するボトムアップな活動が生まれるのではないかと考え、特別賞の選出としました。