循環型の先へ。ソーシャルなサーキュラーデザインを形にしたMana Earthly Paradise

Earth Company

2021

PRIZE

  • サイスの弟子たち / The Novices of Sais Prize
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Description

「サーキュラー」からさらに一歩進んだ、存在することで環境や社会にのウェルビーイングを実現する「リジェネラティブ」なあり方を目指すエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」。あらゆるエコテクノロジー導入するだけでなく、エシカルなレストランやマルシェを通して、地球環境の再生だけでなく、地域社会にコミットし、教育を通して広めていきます。

Story

Mana Earthly Paradiseは、バリ経済の8割を占める観光産業のサステナビリティを再定義するために2019年に設立されました。アジア太平洋地域の傑出した変革力を持つ社会起業家を支援し、学生や企業に変革をもたらすための研修プログラムを提供する、Earth Companyによって管理され、その目的は「エデュテインメント」、つまり教育とエンターテインメントです。Manaはありとあらゆるエコテクノロジーを取り入れており、エシカルに調達されたナチュラルな建築素材で建設されています。快適さと意識を兼ね備えたヴィラは、エアコン要らずのアースバッグの壁に、再利用した木材、屋根はに竹を使うことで新しい木を一本も切らずに建てました。100％太陽光発電の照明、節水トイレとシャワーヘッド、トイレタリーもリユーザブルな容器を採用しています。次世代を担う若年層が泊まり学べるように手頃な価格のドミトリーもご用意しました。

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棚橋 弘季

株式会社ロフトワーク　執行役員 兼 イノベーションメーカー

サイスの弟子たち / The Novices of Sais Prize

18世紀ドイツのロマン主義作家ノヴァーリスに『サイスの弟子たち』という未完の小説がある。サイスは古代エジプトの町で、植物の再生を神格化したオシリス神が弟セトに殺されバラバラにされて葬られたと言われる土地だ。そんな町の名を関した小説で、ノヴァーリスは自然とは何かを問う。「精神の色彩がひとつに溶けあうにつれ、個々の自然物や現象も、みな、ますますひとつに溶けあい、ますます完全な、ますます人間的な姿をとって、この色彩のなかへと流れ込んでいく」と書き、オシリスがセトにバラバラにされてしまう前と同じように、人間が自然と一体となった状態を理想として描く。エシカルホテル「Mana Earthly Paradise」での体験は、ノヴァーリスが次のように描いたもに近いのではないかと、夢想する。「かの昔日の人びとには、万象が人間的で、なじみ深く、親しいものに思えたはずだし、かれらの眼には、それらの最も鮮やかな特性がそのまま映じたにちがいない」。

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